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2011年11月23日水曜日

無骨なジッパーを、そのままブレスレットに……

廃材利用って便利ですけど人によっては貧乏臭いって印象かも知れません。特にアクセサリー作りとかそんなに欲しがられませんよね。でもデザインセンスが優れてるものだとどうなるのでしょう?

男性にも色々なタイプの方がいるが、私は基本的に“アクセサリー着ける派”だ。「ジャラジャラさせるの、好きじゃない!」という人もいるみたいだが、あくまでワンポイントとしてブレスレットやネックレスを身に着けると、グッと点数が上がるってことを知らないな?

そして、このブレスレットは極上のワンポイント! オンラインショップの「密買東京」で10月18日より発売されている『ジッパーブレスレット』を、ご覧いただきたい。もう、男の子が泣いて喜びそうなデザインになっているではないか。
というか、これは本物のジッパーである。それをそのまま用いて、アクセサリーにしてしまった。

そこで、この『ジッパーブレスレット』が発表された経緯について、同店に伺ってみた。
「このブレスレットは、カバン作家・カガリユウスケさんによる作品です。カガリさんは外壁と同じ塗料を塗り、壁面と同じように経年変化していくカバンを数々製作している作家さんです」(担当者)
テーマは“経年変化”。そんな彼の最新のコレクション『100年の壁』が、このブレスレットと深い関係にあるのだ。

とにかく、このバッグをご覧いただきたい。年季が入っているでしょう? ……イヤ、入ってない。本当は新品なんだけど、100年の時を経たようなデザインにあえてしてみせている。
そして、バッグに用いられたジッパーも普通じゃない。このバッグに使われているのは、通称“クラシックジッパー”。現在のジッパーの原型となったモデルの復刻版として、1905年当時の製法や形状が忠実に再現されたものである。開け閉めに関しては、現代のジッパーほどスムーズにはいかないが、それもまた“味”ってことで。
「この“クラシックジッパー”を発見し、造形の美しさに魅かれたカガリさんが『作品に利用したい!』と思ったそうです。ただ、バッグの一部としての活用だけではもったいないので、アクセサリーにしてジッパーを前面に押し出したのが『ジッパーブレスレット』でした」(担当者)
押し出したどころか、そのものズバリの形じゃないですか!

そして、このブレスレットも“経年変化”していくという。

まず、見た目に関して変化が起こる。
「時間の経過に伴いそれなりに変色していきますし、大事に使っていても『使い込んでいるな』と思わせるような味わいが出てきます」(担当者)
まさに、これぞ“ヴィンテージ感”というか。

また、その他の面も無骨だ。
「このジッパーは、全くコーティングされていないんですね。通常のジッパーだと、触ると手が金属臭くなるなんて有り得ないですが、このブレスレットを扱っているとコインを持った後のような臭いがいます」(担当者)
まさに、“古き良き”というか。

そんな『ジッパーブレスレット』は、同店にて17,850円(税込み)で販売されている。種類は、ゴールドとシルバーの2つ。完全受注生産で、オーダーから3週間程度で完成に至る。

「男性向けとしてわかりやすいデザインかもしれませんが、女性が着けるのもオススメです」(担当者)
事実、この担当者さんは女性なのだが、『ジッパーブレスレット』をご自身で注文したそうだ。

アクセサリーを着けていると、妙にゴチャゴチャし過ぎて下品になってしまうことがある。傍から見て、非常にトゥー・マッチな人を見ると、残念なのだ。
でもこのブレスレットだと、そういうベクトルにはいかない気がする。それどころか、『ジッパーブレスレット』を主役に据えてコーディネートするのがお洒落ではないだろうか。
一つ持ってたら、実は重宝するかもしれない。