愛らしいモノトーン姿、もっとも個人的には牛には負けるパンダ。詳しい話は知らないけど、動物って見た目よりも気性が荒かったりするからビビリな自分は中々接触できない。
今年、上野動物園で再び公開が始まり話題になったパンダ。日本ではその愛くるしい姿をただ見守るしかできないが、本場中国では一緒に写真を撮れるという。そこで、パンダ好きの一部コネタ読者にその現場を伝えるべく、中国へ飛んでパンダ事情を探ってきた。
訪れた場所は、中国四川省・成都郊外にある成都大熊猫繁育研究基地。ここでは広大な敷地内で、パンダ等の研究・繁殖および公開をおこなっている。係の人に「パンダと写真を撮りたいのですが」とたずねると、料金等を教えてくれた。
まず、入場料は58元(約700円)。パンダとの写真撮影は1,000元(約12,000円)。また施設内の清掃などをする飼育体験のインターンシップも受け付けていて600元(約7,200円)。ただしインターンシップと言っても無給で働くだけではなく、料金も払わねばいけないので完全に観光客向けのアトラクションだ。そして原則パンダには触れられないとのこと。一時期、海外の動物園が中国からパンダを借りる時のレンタル料が高額で話題になった。個人の場合も結構お金が必要なのだ。もちろん、パンダは野生で1,590頭ほどしかいない希少動物なので仕方ない面もあるが、日本の物価と比べても総じて高い……。基地内は国内外からの観光客でにぎわっていたが、当日パンダと写真を撮ろうとする人は、いかにも事業が儲かっていそうな中国人カップルくらいで、他は少なかった。
しかし、撮影料がいくら高額だといっても残念がる必要はない。日本国内には全動物園で11頭しかいないパンダが、ここでは施設内に計83頭もいたり、生まれたばかりの保育器に入れられた赤ちゃんパンダとガラス越しではあるが至近距離で会えたりするので、パンダ一色になりたい人にとってはおすすめだ。また、パンダのエサやりは朝おこなわれるそうなので、パンダがひたすら笹を食べる様子を見たい人は、朝から訪れるようにしよう。
そして、コネタ的に安価な楽しみ方も発見。
施設内にある注意書きの日本語が、所々で変なのだ。「お静かにお願いします」と伝えるところを「ちょっと静かにお願いします」と微妙に高圧的に書かれていたりする。愛くるしいパンダを見つつ、愛くるしい(?)日本語の使い方にツッコミを入れていくのも、ここでの楽しみ方の一つなのかもしれない。