ライブでも最近ではトークライブが個人的流行、長時間立ってると足腰弱い自分としてはちょっと大変ですが・・・。しかし意外な職業の人がやってるものがあるとか耳にした!
震災後、鎌倉のお坊さんたちが集結して様々なイベントを仕掛けているという。夏には中止になった花火大会の代わりに読経を唱えながらの「大線香花火大会」を、そして来る11月には読経と縄文トランスをコラボレーションさせたライブイベントを開催する。なぜお坊さんがこんなことを? 取材を試みた。
有志のお坊さんと事務局チームで始めたこのプロジェクト、その名を「鎌倉そわかプロジェクト」という。「そわか」とは、仏教用語で「God bless!」という意味らしい。宗派を超えてお坊さんが集結したのは、7月に鎌倉在住・PRプランナーの長内香織さんを中心に企画された「大線香花火大会」がきっかけ。鎌倉では、震災の影響で毎年恒例の花火大会が中止となったが、「それならば自分たちでやろう」と、参加者の持ち寄りによって鎮魂のための線香花火大会を開く計画が進められていた。その趣旨に賛同したお坊さんたちが、当日読経をするという企画と共に加わり、大会は約2,000人を集め大成功に終わった。
「震災後、様々な宗教行事に参加し、多くの人々が祈りの場を求めていることに気づきました。市民と宗教家が一体となってそのような場を創出することが必要と感じました」と、浄光明寺の大三輪(おおみわ)和尚。花火大会後も、人々に心の平安や祈りについて考えてもらう活動を続けたいと、有志の市民と共にプロジェクトを発足した。その後、8月には浄光明寺境内にて再度花火大会を実施。9月には石巻市の女性たちが作る古布を利用した草履の販売を支援するなど、活動は多岐に渡っている。
そんな彼らが現在準備を進めているのが、11月12日(土)に開催予定のライブイベント。“そわか + ビート+Pray(祈り)”を掲げたこのイベントは、お寺を舞台に、僧侶の読経と、ふたりの打楽器と声の破天荒なフリースタイル3人組「ラビラビ」が奏でる縄文トランスのコラボレーションで空前のグルーヴを生み出すと言う。
書いている私も想像しかねる世界だが、とにかくこれまで見たこともないライブであることは間違いないだろう。
事務局を務める長内さんは、「音楽のチカラで人々を勇気づけ、被災地支援を行っている「ラビラビ」と、鎌倉の宗派を超えた仏教僧侶の読経が即興でコラボし、大きなパワーとなって祈りを被災地に、また全国の、不安を抱えながら生きる人々に明るく前向きな力を届ける、という願いを込めます」と意気込みを語る。
ライブの前売りチケットは現在、「鎌倉そわかプロジェクト」のホームページの他、各お寺や市内飲食店でも販売している。古くからの寺院が建ち並び、今でも日常に祈りが存在する鎌倉ならではとも言えるこのイベント、足を運んでみてはいかがでしょう?