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2011年10月30日日曜日

「失敗料理」のパターンについて考える

ある程度本を見て量を測り書いてある通りにすれば食べられないものは出来ないと思う、そんな料理。強烈に失敗する人の大半って分量適当にしたり変なもの入れるからしくじるんじゃないかと・・・。

食欲の秋で、旬の様々な食材に誘惑されっぱなしの今日この頃。

ところで、漫画などには「鍋が爆発&異臭&真っ黒焦げ」「食べた瞬間、気絶」など、「気絶するほど不味い手料理」や「驚くほど料理下手の女の子」が昔からよく出てくる。
フィクションの世界まではいかなくとも、かつて『愛のエプロン』や、『噂の!東京マガジン』~「平成の常識・やって!TRY」などのテレビ番組では恐るべき失敗料理をよく目にしたものだ。

この手の「失敗料理」パターンは、「砂糖と塩を間違えること(実際に間違えた人を何度か見たことがある……)や、何かと間違えて重曹をたっぷり入れ、爆発あるいは泡ブクブク、ということが多かったけど……。
特に料理上手でなくても、素材が良ければ、切って塩をかけるだけ、茹でる・蒸す・焼く+塩や醤油だけで十分に美味しいものが多いのに、食べられる素材を使ってなぜそんなにも不味くなるのだろうか。
現実には料理の失敗パターンって、どういうものが多いのだろうか。フリーランスで活躍中の管理栄養士・泊真希子さんに聞いた。

「料理を失敗しがちな人は、『作り慣れていない』という原因が大きいと思います。レシピ通り作ろうと頑張るのは良いですが、各々の家庭の味があるので、レシピ通りでは味付けが濃いことって、意外と多いですよね。それに、わからない用語なども他人に聞こうとしなかったり、その通りでないと気がすまない、柔軟に対応できないこともあるのでは?」

たとえば……と、泊さんが語ってくれたのは、こんなエピソードだ。
「実は先日、風邪で寝込んだ際に夫が本を見ながら麻婆豆腐を作ってくれたんですが、根ショウガがもともと家にあるのに、『足りないから買ってくる』と言って『おかしいな』と思ったんです。で、出来上がったものは、見た目は良いけど、ショウガの味しかしないんですよね。実は『ショウガ1かけ』をショウガ丸々1個のことだと思ったらしくて(苦笑)」
同じ「大さじ1杯」でも「山盛り」か「すりきり」かで違ってくるし、煮物などの水量も「ひたひた」「かぶるくらい」で違ってくる。

また、塩も「1つまみ」「少々」で違う。どちらが多いかといえば、もちろん「1つまみ」のほうだけど、案外迷う人も多いかも。

「他に、失敗で多いのは、『レシピを見ながら作る』パターンですね。1度流れをつかんでからでないと、できないものがありますよね。たとえば、手順をその都度読みながらやっていると、火が通りすぎたり、かたくなってしまったりということが起こりがちです。煮ている20分間の間にこっちの作業を済ませてしまう……などができないんですよね」

普段料理をしない人に限って、すごく凝った料理を作りたがるということもありそう。
「あえてレベルの高い料理にチャレンジしてしまい、使い慣れない香辛料などで失敗につながるのも、よくあるパターンかと思います」

また、レシピを見ながら作っていたはずが、途中から余計な「オリジナル」を加えて、面白実験のようになっていってしまうというのも、子どもの料理などではありがちだ。

では、失敗しない秘訣とは?
「知らないことは調べる、人に聞くことが大切だと思います。ただし、料理を作るのはやっぱり愛情。愛情のこもった料理は、美味しいと思いますよ」

ちなみに、日ごろから料理している人の場合の失敗は、健康のことを考えるあまり、油や塩分を控えめにしてしまい、物足りない味になるというのが、案外多いパターンかも。

多くの場合は、作れば作るだけうまくなる&食べるのが好きな人はうまくなる、ということが言えそうだが、それをさらに美味しくするスパイス「愛情」もお忘れなく。