お風呂で使える道具も結構増えてきた。普通に子供の玩具にも変化の兆しは見えてるし、耐水効果があるポスターなんてものも最近見たような気がする。
お風呂に入るとき、子供のころからずっと、「カラスの行水」である。熱いのが苦手なこともあり、湯船に浸かるのが大の苦手。たまに銭湯や温泉に行っても、さっさと上がってしまう。我ながらもったいないと思う。なので、今回は少しでもお風呂で長く居られるためのグッズを筆者のようなカラスの行水人間たちに捧げる。
水につけると「わーい、お風呂!」「肩までつからなくちゃ」「あったかーい」「気持ちよかった!」などと爽やかな声を上げるのは、『おしゃべりトロリン』(Hashy Top-in製)というおもちゃ。パンダ、ペンギン、アヒル、カエル、クマの5種類の動物の形をしており、それぞれ頭に温泉マークの付いたタオルを載せているのがなんともカワイイ。彼らは17種類のおしゃべり、3種類のはなうたを5分間ひたすら発し続けるのだ。声が止まった後は水から上げて再度浮かべるとまたしゃべり出す。
うーん、なるほど。彼らのしゃべり、はなうたを聞いていれば自然と最低5分間は湯船に浸かっていられるということか。早速試してみることにした。正直、40を過ぎた年で明らかに子供向けのおもちゃと一緒にお風呂に入るのは恥ずかしかった。もっとも誰も見てはいないのだが。
一応のぼせないように温めのお湯で湯船を満たした。ちなみに、筆者が購入したのはペンギンさん。大きな頭に足が付いただけの外観、そして、トロリンと書いてある台座に座っている。ちょっと不思議な形だ
早速、彼の声が風呂場全体に響き渡った。「まだでたくないよ」というが、筆者は正直もう出たい気持ちだった。つぎは「ジャンケンしよう。パー」。ジャンケンで時間を引き伸ばすつもりか。で、おしゃべりの後は、はなうた。「カエルの歌」「森のくまさん」と続く。でもペンギンなのにどうして、カエルやクマの歌なのか。もっともペンギンの歌ってあるのだろうか。
もう限界。おもちゃと一緒に湯船から上がると「気持ちよかった!」という声が出た。
これは筆者ではなく、おもちゃの方。ともかく、じっくりお風呂に入って温まれたので、めでたし、めでたし。これからの季節、風邪に要注意ですから。
お風呂にゆっくり入る喜びを味わえたことに感謝したい。「ありがとう、トロリン!」