子供の頃はある種の憧れすらあったジャパニーズシノビ!ダンボールや折り紙で手裏剣を作ったりして遊んだのを今でも覚えています。もっとも、上手く飛ばせませんでしたが。
一度はなってみたい、あこがれの職業、忍者。
そんな忍者最大の武器である手裏剣の技を競う選手権が、10月16日(日)に、三重県伊賀市にある伊賀流忍者博物館で開催される。いったい、どんな大会なのか? 興味深すぎるその内容を博物館の担当者に問い合わせてみた。
「伊賀流手裏剣打選手権大会が最初に行われたのは 3年前で、 博物館の運営母体である伊賀上野観光協会の創立50周年の記念イベントとして開催されたのが始まりです。」とは伊賀流忍者博物館の担当者さん。
選手権のルールは至ってシンプル。6メートル(女性、いや、「くノ一」の方は5 メートル)離れた場所にある的に向かって手裏剣を投げ、的中点数を競う。投げる前には真言密教「九字の印」(臨・兵・闘・者・皆・陣・列・在・前)」を切ることが決められており、これが正しく切れないと減点対象になる。 投げ方はオーバーハンドと決まっており、片手に載せた手裏剣をもう一方の手で滑らせるように投げる、あのいわゆる手裏剣投げでは無いので注意が必要だ。
ちなみに第1回、第2回では、手裏剣打の得点以外に「パフォーマンス点」があったらしい。自作のド派手な衣装に身を包んだ忍者、コント風の動きで会場を爆笑の渦に巻き込んだ忍者など、様々な参加者がいて大変盛り上がったそうなのだが、手裏剣が的に当たっていなくても高得点をたたき出す人が続出したため、「今年は純粋な手裏剣の技で競っていただくことにしました」とのこと。まさに原点回帰。
本選に出場するためには予選大会に出場する必要があり、伊賀(10月1日)の他に大阪(残念ながらすでに終了)、京都(8月21日、9月25日)、愛知(9月11日)の3カ所でも予選が行われている。上は81歳、下は中学3年生までという幅広い参加者がすでに予選に出場しており、全国に静かな忍者ブームを巻き起こしている。
優勝者に送られるのは金メダル、ならぬ純金手裏剣。本選では、日本最後の忍術継承者と言われている甲賀流伴党二十一代目宗師家・川上仁一氏をはじめとする豪華審査員があなたを待っている。
スポーツの秋は、手裏剣で決まりや!