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2011年8月4日木曜日

発熱体を使った、加熱式のお弁当箱

お昼に冷めてしまうお弁当、職場に電子レンジなんてものがある所はまだしも、冷蔵庫すらない過酷な現場も多々ある。この真夏に必要かといわれると首を捻るが・・・。

“弁当男子”なる言葉が定着して久しいが、料理ができる男がモテるのは事実。職場で広げる場合は、見るからに美味しそうなお弁当を披露したい。

そうなると、コレの出番か? 「ヒートプロテック株式会社」から7月1日より発売されているのは『あつべんクン』(税込4,980円)。
これはコンセントで電気につなぐと、中の料理をじっくりと温めてくれるお弁当箱。念をおして言いたいが、“保温”ではなく“加熱”してくれるのだ。

実は同社、元々は冬場に着ると温かくなるベストや靴下などを製造しており、それらの衣服は自衛隊やJRで活躍しているという。
そして、今回はお弁当箱に独自の技術を落としこんでみせた。その技術とは、いわゆる「発熱体」である。

それにしても、『あつべんクン』の開発をスタートさせたきっかけが面白い。
「当社の社員が、冬にお弁当を持ってきたんですね。そして、会社にたくさんある発熱体をお弁当箱に巻きつけて包んだんです。すると、本当に中の料理が温かくなっているんですよ。これには私も驚きまして、そこから開発に取り組み始めました」(同社・担当者)
開発に際して、お弁当箱業界に話を聞いてみたところ、「お弁当を加温するというのは、業界にとって永遠のテーマです」という声が。これを聞いた同社のモチベーションは、俄然アップ!

しかし、難産だった。『あつべんクン』開発に手こずった点は、発熱体の温度と時間のバランスについて。これが非常に困難な課題で、七つという数の試作品を作るも全て失敗……。数度の仕切り直しを経て、三年の月日をかけてようやく現在の形に辿り着いたという。
「俗に、ご飯が“炊きたて”と言われる温度は75~85度の間なんですね。また加熱しすぎると、ご飯がパリパリになってしまいます」(担当者)
結果、電源に70分つなげると75~85度という、最も料理が美味しくなる適温にジワジワと温めてくれるお弁当箱を形にすることに成功!

ただ、一つだけ疑問がある。
これって、職場に電子レンジがあれば事足りてしまうのではないか?
「電子レンジでご飯を温めると、水分が飛んでしまいます。でも『あつべんクン』だと遠赤外線で温めるので、美味しさが違うんです」(担当者)

マジか! それなら、私もいただきましょう。『あつべんクン』で、お弁当を食べてみました。
まず、コンセントに繋げるとお弁当箱の下部から点灯する赤ランプ。この光が放たれている限り、お弁当は加熱されている。

そして、待つこと70分……。お腹が空きました。ガッつく気持ちを抑えて『あつべんクン』を手に取ると、そこはもう温かいではないか。これは、期待が持てるぞ!
よし、フタを開けます。ホッカホカであってくれよ。……パカッ! おーっ、おかず容器のフタが曇っている。これは、紛れもなく熱気のおかげ。
そして遂に容器フタを開け、料理を直に見てみました。パカッ! ……ん、お弁当箱の中には水滴が。やはり、これは温かさゆえだって!

でも、本当に中まで温まっているのかな? というわけで、食べます。いただきます! ……うわっっ! これ、スゴい!! ごはんの出来が想像以上! 電子レンジで温めた白飯とモノが違うし、レベルが違う。電子ジャーからよそったばかりの、炊きたてみたいだよ! ふっくら瑞々しい、美味しいお米です。こりゃ、ビックリ!
おかずも、中まで温かい。お肉も魚も野菜も玉子も、電子レンジでよくある「中は、まだまだ冷え冷え」ってのじゃない。素晴らしい! 70分、待った甲斐があったよ……。

そんな『あつべんクン』、9月1日からは車の電源で温められるタイプ(税込4,980円)も発売されるという。
「トラック業界やタクシードライバーの方からのリクエストも多くありました。運転手さんには、お弁当を持って出勤される方が多いですからね」(担当者)
他には、充電バッテリーで加熱できるタイプ(税込7,980円)も同時発売するそうだ。こちらは、ピクニック等に適したタイプとなる。
どのタイプも、同社の専用サイトで注文を受け付けている。

職場でご飯を食べる瞬間というのは、まさにパワーを蓄える瞬間。そして、素直な実感として言いたい。このお弁当箱なら、いつもの冷え冷えのお弁当の何倍ものパワーがゲットできるに違いない。

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