見た目のファンシーさもさることながら徐々に変色して賞味期限を突破してしまう。などと夢の無いことをいってしまっても良いのだろうか。それでも妄想くらいなら許されるはずだ。
ポテトチップに目がない。囲まれたい。「ケーキのお城に住んでみたい!」というセリフは聞いたことがあるが、私はポテトチップでできた家に住んでみたい。そんなものがあればの話だが……。
ただ、これがあれば“ポテトチップの森”には行けるかもしれない。「コド・モノ・コト」(東京都)より発売されている『ポテ木』は、ポテトチップが実る木である。
……と、唐突に言われても面食らってしまうだろうか? この『ポテ木』の幹や枝には切込みが入っており、そこに1枚1枚ポテトチップを差し込んでみてほしい。すると、いつの間にか出来上がる、ポテトチップのなる木。『ポテ木』の完成形が、テーブル上に出現するのだ。
それって、まさに私の夢だったヤツじゃないか! この木を考えた方に、拍手を送りたい。……ところで、何をきっかけにこんなグッズを思いついたのだろう? 同社に、直接伺ってみた。
「『ポテ木』を製作したデザイナーの石田和人さんは、3人のお子さんがいるパパでもあります。そんな石田家でお子さんの誕生会があった時には、ケーキやサラダなどの料理の飾り付けをして子どもたちと楽しんでいるそうです。それらテーブルの仲間たちの中に“ポテチップのなる木”があったら楽しいだろうなと、『ポテ木』は考案されました」(同社・担当者)
そんなこの『ポテ木』は、スタンダードに一本のみで楽しんでもいい。しかし、二本を背中合わせに立たせてみるのも面白いのだ。そうすると、“ポテトチップのなる大木”に早変わりするから。逆に二本を離して置けば、“ポテトチップの林”にも早変わり。もっとたくさん置けば、夢にまで見た“ポテトチップの森”にも早変わり! タマらないな。
また、他の遊び方も可能。挟めるのは何も普通のポテトチップだけではないのだから。例えば野菜チップスやクラッカーなどを差し込めば、若葉や紅葉を実らせたような『ポテ木』に早変わり。
要するに、差し込むチップス次第で「こんな葉っぱが実った」と、新鮮な喜びを味わえるというわけだ。
バリエーションは、工夫とアイデア次第で増えていく。
この『ポテ木』は同社のオンラインショップ「こぐ」、または西武百貨店(渋谷店)かアシストオン(原宿店)にて4月より販売されている。価格は945円(税込み)。
実際に購入された方からは、様々な声が続々と寄せられているという。これが、想定外で面白い。
例えば、「『ポテ木』を楽しみたいから、家に人を呼ぶ回数が増えた」、「パーティの時のテーブルが楽しくなった」なんて反響はわかる。しかし、「子供が『ポテ木』に飾ってからポテトチップスを食べるようになったので、食べ過ぎじゃなくなっていい」というリポートには、新鮮な驚きを受けてしまった。そうか、そんな思わぬ効果もあるのか……。
素晴らしい木だ。早く、“ポテトチップの森”に遊びに行きたいです。