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2011年6月29日水曜日

ボードゲームをするためのカフェ

人間の本性が垣間見えるゲームは単純な勝ち負けではなく精神的なやりとりが楽しい。しかし一部のゲームでは人間的な格差を見せ付けられるようなことも。

一時期、『人生ゲーム』にハマっていたことがある。ぶっちゃけ、あれで何度ヒートして揉めたことか。ゲームの範疇に収まらない激情は、まさに「人生ゲーム」の名にふさわしい、と言えなくもないが……。
個人的には、その“ヒリヒリ感”もボードゲームの魅力の一つだと考えている。キナ臭さも、スパイスの一種。

実は、そんなボードゲームに熱中するための空間があるらしい。六本木のバー「INDIGO(インディゴ)」の営業時間外である第2土曜日、月1回限定でオープンしている「ボードゲームカフェ」が、それ。
このお店ではお茶やお酒を楽しみつつ、カフェが用意した数々のボードゲームに興じることができるという。

まさに、今までにないコンセプトの形態! そこで伺ってみた。どうして、こういうカフェをオープンしようと思ったのか?
「元々ボードゲームが好きで、個人的に友人と遊んでいました。しかし、4人以上集まらないと出来ないゲームも多いんです。だからこそ、『ここに手ぶらで来ればボードゲームが出来る!』という場所を作りたいと思いました」(同店・白坂さん)
自分がゲームをしたいから! しかし、そんなカフェを求めるお客さんが大勢いるのなら、結局はみんなが幸せ。誰も、損していないだろう。

事実、この月一カフェには常連客も付いている。
「当カフェは5月にオープンしたのですが、すでに毎回お越しいただいているお客様もいらっしゃいます」(白坂さん)

では、カフェにはどんなボードゲームが揃っているか。これが、実に幅広いのだ。
列挙してみると、『ジャングルスピード』、『ディクシット』、『ドミニオン』、『カタン』、『パンデミック』、『ごきぶりポーカー』、『ワードバスケット』……。もう、20種類以上ある。
「有名な『ドミニオン』、『カタン』が人気ですが、初心者でも楽しめる『ガイスター』、『どうぶつしょうぎ』、『ワードバスケット』なども人気があります」(白坂さん)
これら以外に、お客さん所有の私物ボードゲームで遊ぶことも可能。

いわゆる、持ち込み可である。(ボードゲームの)

でも、思った。なんか、敷居が高そうだな……。マニアばっかりが集まってるんじゃないのか? 実は、私は『人生ゲーム』位しか知らないのだが。
「『人生ゲームしか知らない!』っていう方もたくさんお越しいただいています。またボードゲームにあまり詳しくないお客様には、スタッフが丁寧にルール説明をし、オススメゲームの紹介もさせていただきますので、お気軽にお越しいただけます」(白坂さん)
同店のお客さんの年齢層は、20~40代と幅広い。皆、気軽に集まっているのだろう。

営業時間は、毎月第2土曜日の14~19時限定。入場料として2,000円(1ドリンク付き)を払えば、自由にボードゲームが楽しめる。予約は不要で、持ち込みも可(ゲームだけではなく、フードも)。

ちなみに、店内にはマットが敷かれている。そして、靴を脱いで室内に上がる。このカフェは、そういうシステムなのだ。まさに、友達の家でボードゲームに熱中しているのと同じ。そんな空気感だとイメージしていただきたい。

「ボードゲーム好きとボードゲーム初心者が交流出来る場として、皆さんに楽しまれています。また、やりたいけど持っていないボードゲームが出来る場としても、お客様方には評価していただいいるようです」(白坂さん)
今後は週に1回、もしくは場所を変えての毎日営業も視野に入っているとのこと。

そういえば、ここ数年ボードゲームに触れていないな……。そして、そんな大人って結構いると思う。
そういう人達が集まっているのが、このカフェです。ある意味、同じ欲求を持った人種が集まる“大人の社交場”か、ここは?