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2011年7月2日土曜日

節電の一環に“涼感スイーツ”

内から冷却して節電、分かるんだがクーラーに溺れてしまった人類。そう変わるものかと。意気込んで外を歩いていてもいざ店内に入ると魔窟に落ちるが如く極楽なのである。まあ、だからといって食べないわけではなくてそれなりに誘惑はあるが。

夏に食べる物といったら、何がある? 定番として、まずカキ氷。だって、暑いから。逆に鍋料理を食べ、汗を出して体を冷やす人もいるかもしれない。

ここで、ひとつオススメしたい。体を涼しくしてくれるスイーツがあるのだ。東京都目黒区にある「自由が丘スイーツフォレスト」では、6月3日より「涼感ひんやり! クールスイーツ」なる期間限定のイベントを開催中。
同所に行けば、“目にも涼感、舌にも涼感、体にも涼感”をコンセプトに創作された、特別な涼感スイーツを楽しむことができるらしい。

実は、このイベントが開催されたきっかけとして、一つの大きな理由がある。
「震災以来、みんなにとって初めての夏がやって来ますよね。気象庁からも、今夏は『平年よりもやや暑い夏』という予報が出ていますが、皆さん何をどこまで我慢して節電すればいいのかわからず、不安があると思うんです」(同施設・担当者)
そこで、体が冷える効果のある素材を使用し、見た目にも清涼感あふれる新スイーツを開発。節電が必須な夏を、スイーツで少しでも快適にハッピーに過ごしてもらいたいと考えての、この企画なのだ。

では、どのような食材が採用されているか? いくつか挙げてみると、トマト、緑豆、スイカ、メロン、キウイ、パイナップル、ミント……。いずれも、東洋医学によって「体を冷やす効果がある」と言われている物ばかりである。
しかし、肝心なのは味だ。果たして、トマトがスイーツに合うのか? 予想もつかない。奇をてらってるだけではないのか? 

というわけで、実際に味わってみました! ちなみにトマトが使われているのは、苺スイーツ専門店「ベリーベリー」が1日10個限定で販売する『トマトと苺のジェラートパフェ』(520円)。
これをオーダーすると、目の前に現れたのは鮮やかな“赤”と“白”のコンビネーション。文句なく、スイーツにとって最高の色使い! 見ただけで、甘い気持ちになってしまうではないか。
 
いかん、見惚れてばかりじゃいけない。これを、食べてみると……。おお、新鮮な! 苺の甘みとトマトの酸っぱさの組み合わせ、意外とナイス。クリームの底にはトマトのソースもあり、このハーモニーが初体験の美味しさなのだ。
それに、思いもよらない食後感がある。トマトのパフェは、確かに他の通常のパフェより体が冷える。私の気のせいではない。ゆるやかに、体が冷んやり。

そして、まだ止まらない。次に試すのは「アローツリー」から1日10個限定で販売されている『とろけるメロンショートバスケット』(1,280円)。
見ていただきたい。もう、言葉はいらないだろう。こんな食べ方、本当にいいのか? 大きめにカットされたメロンが、1個、2個、3個、4……、10個くらいゴロンと乗っている。しかも、そのメロンが異様に瑞々しいのだ。香りも良い!

これを口にすると……。冗談抜きで、脳天に稲光が走った。メロンと生クリームの相性が、こんなにイイだなんて!
「メロンの甘さを十分に活かせるよう、クリームは甘さを控えめにしました」(担当者)

尚、同店で使用されているメロンは茨城県産である(時期により、東北地方のメロンの場合も)。これは、被災地支援としての意図も込められている。
「メロンなどの今年の夏フルーツは、味がのるのが例年よりも早かったんです。もう、5月辺りからすごく甘かったんですよ」(担当者)
だからだろうか。このスイーツの美味しさはクリームの甘みではない。明らかに素材の甘み。それを、ケーキが引き立てた。自然の甘みが、磨きに磨かれたというか。真顔で言わせていただくけど、生涯食べたスイーツの中で一番美味しかったです!!

……と、“涼感”と“美味しさ”の二つの要素を兼ねてみせた、今回のこの企画。その上、「節電」と「復興支援」への気配りにも抜かりはなし。パーク内は一部照明をオフにし、空調利用も抑制している。だからこそ、涼感スイーツによって涼しくなっていただきたいのだ。
 
またイベント期間中、ツイッターで涼感スイーツについてつぶやけば、「自由が丘スイーツフォレスト」より被災地に義援金が送られる。今回は節電15%にかけ、1ツイートごとに15円の義援金の寄付が!(ハッシュタグは「#sweetweet」/リツイートは除く)。

「被災地に住んでいない我々が元気を失くしてしまうのではなく、できる限り楽しく生活して経済を回していくのも、必要な震災復興支援だと思っています」(担当者)
それには、“涼感スイーツ”がピッタリだった。

こんな時だからこそ、しょんぼりしてられない。だって美味しい物を食べると、節電につながるのだ。そして支援にもつながる。文句の付け所が、どこにもないな……。