滴る男の汗、筋肉から生み出される男のダンディズムの結晶。なんていうと女性は関係なさそうだが、これはあくまで筋肉の話。無理にムキムキに膨れ上がってる必要はない。
一時期、自身に筋トレ(腹筋)を義務付けていたことがある。一日、それこそ100回近く。しかし、疑問だった。自分のトレーニングが。なぜなら翌日、筋肉痛となって苦しくなるのが腿だったり腕だったりするのだ。おかしいな……。
きっと、私の腹筋の方法がトンチンカンだったのだろう。だけど、あんなに頑張っていたのに腹筋に効いてなかったならば、悲し過ぎだ。トレーニングは、できるだけ効果的に行いたい。当然の話です。
そんな時は、これがあれば効果的! 福井県の「身のこなしラボラトリー」が昨年末より発売している『マッスルアライブ』は、自分が「鍛えたい!」と思う筋肉の部分に貼り付けることで、本当にその筋肉が働いているかを音と光で知らせてくれるセンサーなのである。
使い方は簡単。たとえば腹筋トレーニングをしたい場合は、腹筋部分にこの装置を貼って1回2回……と、筋トレ運動をしてみる。
その時、本当に腹筋に効いていたらセンサーから音が鳴るし、光も点滅する。しかし、筋肉が使われていなかったら、センサーの反応は無し。
もう少し詳しく説明すると、『マッスルアライブ』は、まず「こうなりたい!」という目標値を設定してから筋肉運動に取り組むのが正しい順序だ。
まず、目標の10~20パーセントが達成されると低い音が鳴り始める。これが20~40パーセントの領域に入ると音階もアップ。40~60パーセントに入ると、もっと音が高くなって……。音の間隔も「ピッ、ピッ、ピッ、ピッ」とゆっくりだったのが、段々「ピピピピピ」と速く鳴り出す。
“光”に関しては、筋肉に効き始めると緑のライトが照り出し、もっと効くと赤ライトに変色。
それらの様子を見たり聞いたりして、「おお、効いてる効いてる」と確認していけばいいのだ。
ところで、どうしてこんなことが可能になるのだろう? 同社によると、脳から筋肉に出される電気的な指示を感知しているとのこと。そして、これは同社の成り立ちと大きく関与している。
「当社は、『運動に対する新しい考え方を普及させたい』という思いで設立した会社です。一般的に、運動に関しては『筋トレ』や『フィットネス』などが重要視されますが、体を上手に使うには『脳から上手な信号が出ているか』が問題なんです」(同社・担当者)
例を挙げると、かけっこが速い小学生はフィジカルが優れているわけではなく、フォームの良さなどが理由だったりする。これは脳と筋肉の相互関係が良好なため。
この「体の上手な使い方」を、広く世に普及するためのツールとして『マッスルアライブ』は開発された。
なるほど。私も普及されたい! というわけで、実際に自分の体でこの装置を試してみました。
まず、手軽な部分の“腕”に『マッスルアライブ』を貼ってみた。そして、スイッチをオン。「……ピピピ、ピッ!」。うわ、反応してる! と同時に、赤と緑のライトも“パパパッ!”と、点滅。腕に力を込めたり折り曲げたりすると、反応も大きくなる。なるほど。日常生活で何気なく行う動きの中、筋肉はこのように働いているのだな。
よし。これを付けて、腹筋運動をしてみよう……。まず装置を貼った状態で、腹を折り曲げると「ピッ! ピッピ」。おぉー、確かに反応が! 腕に付けた時ほどではないが、お腹の筋肉は確実に働いている。
これを貼ったまま、腹筋運動をしてみる。これが、非常にモチベーションにつながるのだ。というのも、筋トレをしながら「本当に、この動きは筋肉に効いているのだろうか?」と不安になった場合について。その時、この装置から“音”と“光”による反応があれば、迷う必要はない。なぜなら筋肉に効いてるからこその、『マッスルアライブ』からのリアクションなのだから。今の自分の筋トレ法にお墨付きをもらった感じ、というか。心なしか、ゆっくり腹筋をする方が高い音が出やすい気がする。
そんなこの『マッスルアライブ』は、主にどのような方に利用されているのだろう? やはり、バリバリのアスリートに打ってつけのアイテムか。
「若者からお年寄りまで、幅広いですね。プロスポーツ選手や“ムキムキ”になりたい方だけでなく、高齢者のご夫婦でお使いいただくのにも適しています」(担当者)
そのほかには、接骨院・整骨院、スポーツクラブへの導入も期待されているそうだ。
購入したい場合は、同社のホームページから可能。価格は20,790円(税込み)。
そういえば、最近はめっきり体を動かしていない。これを携え、モチベーションを上げ、筋肉をガシガシ使っていきたい。